お知らせ&トピックス
ファミリー・ホスピス便り vol.6
こんにちは、ファミリー・ホスピス株式会社でございます。
本日5月19日は『香育の日』なんだそうです。
【こ(5)うい(1)く(9)】の語呂合わせにちなんで、アロマテラピーなどで心身の健康に関する研究活動などを行っている日本アロマ環境協会が記念日として登録しています。
みなさまもリラックスできる香りを探してみてはいかがでしょう。
さて、早速ですが当社が運営しているがん・神経難病の方のためのホスピス住宅での事例をご紹介いたします。
「食べたいものを食べられるよろこび」
ファミリー・ホスピスライブクロスでのエピソードをご紹介いたします。
80代の乳がん末期の利用者様。
ご状態が悪くなってきており、普段の食事もほとんど召し上がられない時にふと「海苔巻きが食べたい」とお話されました。
そこで何がいいのかをお聞きし、ご家族様へ「ねぎとろ巻き」をもってきていただくように依頼しました。
早速到着したねぎとろ巻きをお口に運ばれると涙を流しながら「おいしい、おいしい」と持ってきてくださったものを完食。
そんな姿を見てご家族様とスタッフも涙を流しながら大笑いする事ができました。そのお方はその約3時間後、天に召されました。
今でもねぎとろ巻きを見るとあの利用者様、ご家族様の笑顔が思い浮かぶことができます。
70代の肝臓がん末期の利用者様。
「最期までビールが飲みたい!それだけが望みなんだ」と話されていたため、ご家族様に用意いただいたビール。
入居されてから毎晩飲まれ「これが最高なんだよ」と屈託のない笑顔でお話されておりました。
そんな利用者様が突然、「今日はいいや」と話され、ビールを飲まずに一晩過ごされました。
「たまたま飲まなかっただけだよ、そんな日もあるだろ?」そうお話された夜、いつもより多くの量を飲まれ、少し顔を赤くしながら笑顔で「また明日な。」とお休みになられました。
翌日の朝、その利用者様は起きることもなく、空いたビール缶に囲まれて天に召されました。
その日から、わたくし自身も大好きなビールを飲まない日もあり「そんな日もあるか。」と寝床につくことが増えました。
病院での入院生活が長くなってしまうとどうしても塩分制限などがかけられてしまい、味気のない食事を余儀なくされる事が多く聞かれます。
ファミリー・ホスピスでは「自宅」での生活になりますので、ご本人様、ご家族様の自己責任、往診医の指示にもよりますが、持ち込み食やお酒を飲んでいただくことが可能です。
ご本人様が何を食べたいのか、飲みたいお酒はあるのか、毎日のかかわりの中でお話をうかがいながら「食べられるものを食べられるよろこび」を提供し続けていきたいと考えています。
ファミリー・ホスピスライブクロス ホーム長 竹中友久
いかがでしたでしょうか?
当社のホスピス住宅では、ご入居者様に寄り添い自己実現のお手伝いができるように日々取り組んでおります。
今後とも【ファミリー・ホスピス】を何卒よろしくお願いいたします。